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濡れた本を直して高額買取・・・?

本は紙でできているため、雨や手汗など水分が染みこむと、紙がシワとなり歪んでしまいます。この状態を古本屋では「濡れ」と呼び、基本的には買取対象となりません

 

というのも、水に濡れた本は、修復することができないからです。多少の濡れ程度なら、濡れありと注意事項に書いた上で販売することもありますが、基本的にはゴミになると思ってください。

 

このため、これから古本屋に買取依頼する本の中に濡れた本がある場合は、自宅でゴミに出した方がいいでしょう。

 

ただし、希少な本など、濡れをなんとか直したいということもあると思います。
ここでは、その直し方をご紹介したいと思います。

先に書いておきますが、基本的には、濡れは直りません。ここで書いている作業をしても、うまくいかないことの方が多く、本の状態は余計に悪くなります。
場合によっては、余計な作業によって本が修復不可能どころか、読めなくなることもあります。手間の割に、失敗の度合いも高いので、普通は止めた方がいいです。

さて、濡れた本がシワになる理由は、乾く速度の違いにあります。
濡れた部分は、外側から乾いていき、その際にシワとなってしまうわけです。逆に言えば、濡れた本が一気に乾けばシワが生じにくいわけです。また、シワの生じるスペースがなければいいので、これをつぶすことも必須です。

 

まず、一部が濡れた本は、スプレーなどを使い再度水でページ全体を濡らします。
全体が適度に濡れたら、平らな台の上に設置します。
その後、上から平らな板などで抑え、その上から重量物を乗せていきます。かなりの重量がないと浮かび上がります

 

この状態で放置します。乾燥を早めたい場合は、ページとページの間に、新聞紙を挟んでいきます。ただし、気をつけないと紙が破れます。
本全体が濡れている場合は、結構な時間放置しないと乾きません。本の厚さや周囲の環境にもよりますが、月単位で時間はかかると思います。

 

また、本が湿気を帯びているため、場所によってはカビが発生することも考えられます。
ページに新聞を挟んだ場合、適度に交換をしないと、新聞のインクが本に移ります。

 

以上の作業を行うことで、濡れた本を戻すことができます。
できますが、うまくいかないことが多いでしょう。希少な本を濡らして、駄目にするくらいなら、ついたしまった濡れは放置して、そのまま保管するのがいいと思います。

 

冷凍庫に入れると濡れた本が直る、なんていう話も聞きますが、同じように重量物を上から載せないとまずシワになります。
フリーズドライの機械などで、一気に乾かすくらいでないと、上から重しをかけないで平らにするのは難しいと思います。

 

いずれにしても紙は状態が変化すると直ることのない不可逆の性質を持っています。
濡れたらすぐに重量物を乗せて乾かすなどして、少しでもシワがよらないよう早めの対処が肝心です。

 

ともあれ、ここまでしても古本屋に持ち込んだ場合、基本的に値段はつかないものと思ってください。
古本屋に売りたいが濡れていることが分かった・・・という場合、直す努力はせず処分してしまう方が良いと思います。